光熱費の節約やエコ性能に優れた給湯システムとしてはエコキュート・エコジョーズ・エネファーム・エコウィルの4つがあります。
ご家庭の給湯機を買い替えたり新規購入したりするとき、ご家庭の状況に合った給湯器を選択すれば、節電効果や給湯性能の恩恵をじゅうぶんに得ることができるでしょう。
今回は、これら4つの給湯システムの概要や仕組み、価格、節約効果、特徴などについて紹介し、選定ポイントについて紹介します。
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エコキュート
エコキュートの特徴について紹介します。
概要
エコキュートは、エアコンなどと同じヒートポンプの仕組みを利用して安く効率的にお湯を温める仕組みです。その仕組みは、電力を使って空気を集めて圧縮して、空気中の二酸化炭素を冷媒としてタンク内の水に熱を伝える、というものです。
エネルギー効率
エネルギー効率(熱効率)は機種によって異なりますが、カタログ値としては3倍以上の機種も登場しています(1の電力で3以上のエネルギーを作れるということです)。前日の夜に翌日分のお湯をまとめて作る仕組みなので、過不足なくお湯を使用することがエコ、節電につながります。
初期費用と光熱費の年額
エコキュートの初期費用は販売店や機種により異なりますが、工事費を含めて40~60万円が目安です。自治体によっては補助金が利用できる場合があります。
光熱費の月額の目安としては以下のイメージとなります。
ガス代⇒5,000~8,000円削減(オール電化にした場合、基本料金含めてガス代が0円になります)
電気代⇒1,000~5,000円上昇
日中に湯沸かしをする頻度、電気料金のプラン、外気温などにより削減額には幅が生まれますが、従来のガス給湯器からエコキュートに変更した場合年間で月に3,000~6,000円程度の光熱費の節約が期待できます。
必要なスペース
エコキュートは、本体(ヒートポンプユニット+給湯タンク)に加え空気を集めるためのファンを設置する必要があるため、設置のためには広いスペースを必要とします。
その他の特徴
エコキュートは電気を使用してお湯を沸かすシステムなので、IHヒーターと併せて導入してオール電化にするとさらに光熱費の削減効果が高くなります。飲用としての利用は健康面への影響から不可となっていますが、災害時には非常用としてお湯や水を利用できる機種が多いという特徴もあります。
エコジョーズ
エコジョーズについて紹介します。
概要
エコジョーズは今まで捨てられていた廃棄熱を再利用することにより少ないガス量で効率よく給湯することのできる給湯器です。瞬間湯沸かしタイプで、必要な量のお湯をその都度沸かすことができます。
エネルギー効率
エコジョーズのエネルギー効率は約95%です。従来のガス給湯器は80%程度で、ガスの使用量を約11%削減することができます。
初期費用と光熱費の年額
エコジョーズの初期費用は15~20万円程度です。自治体によっては補助金が利用できる場合があります。
光熱費の月額の目安としては以下のイメージとなります。
ガス代⇒1,000~1,500円程度の削減
電気代⇒変化なし
従来のガス給湯機を利用している家庭では、そのままの利用法でガス代が節約できます。
必要なスペース
エコジョーズは本体が小型で特にタンクなども必要ないため、設置に広いスペースを必要としません。どの家庭にも設置可能です。
その他の特徴
エコジョーズは導入費用が比較的安く、従来の給湯機から変更すれば節約効果が感じられやすい給湯器です。瞬間湯沸かしでお湯を飲料として飲める点もメリットの一つです。
エネファーム
エネファームについて紹介します。
概要
エネファームとは「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」の略称です。コージェネレーションシステムとは、一つの熱源から電気と熱を同時に生産供給するシステムのことで、エネファームの場合は都市ガスから水素を取り出し、酸素と化学反応をさせて電気を発電します。また、その時の熱を利用してお湯を温める仕組みになっています。補助熱源が搭載されていて、瞬間湯沸かしにも対応しています。
エネルギー効率
エコファームのエネルギー効率は、約87%です。ガスエネルギーの内53.5%が電気に、33.5%が有効利用排熱として利用されます。
初期費用と光熱費の年額
エネファームの初期費用の目安は200万円程度です。自治体によっては補助金が利用できる場合があります。
光熱費の月額の目安としては以下のイメージとなります。
ガス代⇒500~1,000円程度の上昇
電気代⇒5,000~6,000円程度の削減
ガスを利用して発電をするシステムですが、ガス代の上昇はそれほど大きなものではありません。年間では60,000~70,000円程度のガス代の削減が期待できます。
必要なスペース
エネファームは小型化していますが、燃料電池発電ユニットと貯湯タンクが必要なため設置には広いスペースが必要です。
その他の特徴
初期費用の高さがネックとなるエネファームですが、発電能力、給湯能力ともに非常に優れています。エネファームもタンクにお湯を沸かすシステムなので、エコキュート同様に飲用水としては使用不可です。しかし、災害時の非常用水としては利用が可能で、最近では停電時でも電気を利用できる自立運転機能搭載のエネファームも登場しており非常に災害に強いのが特徴です。
エコウィル
エコウィルについて紹介します。
概要
エコウィルはかつて販売されていた家庭用コージェネレーションシステムのことです(2017年9月30日をもって製造・販売は終了)。エコファームがガスを燃料源とした燃料電池を用いて発電を行うのに対して、エコウィルはガスエンジンを用いて発電を行います。そして発電の際に生じる熱を利用して給湯や暖房を行う仕組みです。エコウィルも補助熱源が搭載されていて瞬間湯沸かしが可能です。
エネルギー効率
エコウィルのエネルギー効率は92%です。ガスエネルギーの内26.3%が電気に、65.7%が有効利用排熱として利用されます。
初期費用と光熱費の年額
エネファームの初期費用の目安は80~100万円程度です。自治体によっては補助金が利用できる場合があります。
光熱費の月額の目安としては以下のイメージとなります。
ガス代⇒1,000~2,000円程度の上昇
電気代⇒4,000~5,000円程度の削減
エネファームと同様にガス代がやや上昇し、その分電気代の削減が期待できます。
必要なスペース
エコウィルも発電ユニットと貯湯ユニットの設置が必要なため、広いスペースを必要とします。
その他の特徴
性能面ではややエネファームの方が優れていますが、エネファームの半額以下で導入可能なためコストパフォーマンスという点ではエコウィルの方が優れています。エネファームと同様、自立運転機能付きの機種があるので、停電時でも給湯と発電を行うことができます。エコウィルのお湯も飲料としては使用できません。
どれを選べばいいの?
4種類の給湯機の中からどれを選べばよいか迷っている方に、オススメポイントを紹介します。
オール電化の方は迷わずエコキュート
キッチンをIHに変更し、オール電化にするとエコキュートのコスト節約効果が大きく表れます。エコキュートはCO2の削減にも効果が期待できます。さらに、火やガスを使用しないため、火災のリスク軽減のメリットもあります。
自家発電を希望する方はエネファーム(エコウィル)
エコウィルは残念ながら2017年に販売終了してしまいました。従って、発電と給湯を同時に行えるシステムを希望されるにはエネファームが選択肢となるでしょう。
初期費用が高額なため長期的に利用してもなかなか初期費用の回収は難しいですが、停電時でも自立機能によって発電ができる点は、非常に大きな魅力だと思います。逆にいえば、システムは非常に優れているので補助金や助成金が活用できる場合は積極的に検討していたいシステムです。
リスクを避けたい方はエコジョーズを
従来の給湯機からあまり利用法や仕組みを大きく変更したくない方にとっては、従来のガス給湯器と変わらない使用法でガスの光熱費が削減できるエコジョーズがおすすめです。小さなスペースでも設置できる点やメンテナンスの手軽さも魅力です。
悩んだらご相談を
今回、給湯システムの違いや特徴を紹介しましたが、どのシステムがご自宅にピッタリ合っているかイメージしていただけたでしょうか? エコ性能や節電性能にすぐれた給湯器にはいろいろな種類や機種があります。初期費用も掛かることなので判断は非常に難しいものです。
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