本稿では、エコキュートの選び方について解説します。エコキュートのタンク容量は、370Lや460L等いろいろなサイズがあります。どのような基準や方法で選べばいいかわからない方は、最後までご覧ください。
エコキュートは安価な深夜電力で熱湯を沸かし、貯湯タンクに蓄えて、加水しながら給湯します。熱湯の沸き上げ量を最適化する「学習機能」もついているので、湯切れの心配はほとんどないでしょう。
しかし、それは「適切なタンクサイズ」を選択している場合だけです。タンクサイズが小さいと、日中に湯切れを起こしてしまいます。

エコキュートは、経済的にも環境的にもエコな給湯器です。ちゃんと適正な容量のタンクを選んで、エコキュートを最大限お得に使ってみませんか?


目次
注意!エコキュートのタンク容量と使えるお湯の量は違う

エコキュートのタンク容量の選び方をご説明するにあたり、まずは大事な事実からご紹介します。じつは「エコキュートのタンク容量=1日に使えるお湯の量」ではありません。
エコキュートは安い深夜電力で熱湯をつくり、それを貯湯タンクに蓄え、加水しながら給湯します。ですから、タンク容量以上のお湯が出せるのです。
よって、エコキュートが給湯できる湯量とご家庭で使う湯量を算出して比較すれば、あなたにとって適正なタンク容量がわかります。それでは、順番に考えてみましょう。
そもそも、1日にどれくらいのお湯を使う?
1人が1日に使うお湯の量がどれくらいか、ご存知ですか?風呂・キッチン・洗面台、それぞれどの程度のお湯が必要か、目安をご紹介しましょう。
浴槽の湯張り | 180~200L/1回 |
---|---|
シャワー | 10~15L/1分 |
キッチン・洗面台 | 10~30L/1人1日 |
一般的にもっとも多くお湯を使うのは、お風呂(浴槽の湯張りとシャワー)です。お風呂で使う湯量に比べたら、その他(キッチン・洗面台)を合算しても遠く及びません。
それでは上述の使用量を参考に、浴槽に湯張りしたうえでシャワーも少し使うと仮定して、世帯人数ごとのお湯の使用量の目安を算出してみましょう。
- 1人:約280L
- 2人:約360L
- 3人:約440L
- 4人:約520L
- 5人:約600L
- 6人:約680L
- 7人:約760L
上述のお湯の使用量を目安に、各ご家庭の湯の使い方に合わせて、1日に使う湯量を算出してみてください。

なお、お湯の使用量は、もっともお湯を使う時期を想定して計算することをおすすめします。一般的には、真冬ですね。
エコキュートの給湯量
さて、ご家庭で使う湯量が把握できたら、次はエコキュートの給湯量を計算してみましょう。そもそも、エコキュートは2つのユニットにわかれていて、それぞれ役割が違います。
ヒートポンプユニット | エアコン室外機みたいな形状、水を熱湯に変える |
---|---|
貯湯タンクユニット | 背が高い箱形のユニット、こちらの容量で1日に使える湯量が決まる |
貯湯タンクの容量は、370Lと460Lが主流です。この2サイズは、主なエコキュートメーカーなら必ずラインナップしています。
さらに、小型タイプ(195~320L)と大型タイプ(550~560L)のエコキュートを製造しているメーカーもあります。一覧表でご紹介しましょう。
タイプ | メーカー | タンク容量 |
---|---|---|
小型 | パナソニック | 195L(Vシリーズ)、300L(Cシリーズ) |
三菱電機 | 180L(Sシリーズ・Aシリーズ)、200L(Aシリーズ)、300L(Aシリーズ) | |
ダイキン工業 | 320L(ネオキュート) | |
大型 | パナソニック | 560L(Bシリーズ) |
三菱電機 | 550L(Pシリーズ・Sシリーズ・Aシリーズ) | |
日立 | 560L |
エコキュートは、上述の貯湯タンクに深夜電力で沸かした熱湯を溜めます。沸き上げ温度が65~90℃程度ですので、貯湯温度はそれより少し低いくらいでしょう。
給湯時は、この熱湯に加水することで適温にして利用します。つまり、水道水の水温によって給湯量が変わるのです。

では、貯湯タンクの容量別に、日中に沸き増しせずに給湯できる「最大給湯量」を算出してみましょう。計算式は、以下のとおりです。
上述の式に「貯湯温度65度、給水温度8℃ (東京の真冬の水温)、使用温度42℃」を当てはめて、タンク容量別に最大給湯量を計算してみます。
- 300Lタンク:約504L/1日
- 370Lタンク:約621L/1日
- 460Lタンク:約772L/1日
- 550Lタンク:約924L/1日
上述の最大給湯量は、やや厳しめにみた目安です。もう少し高い貯湯温度に設定すると、もっとたくさんの給湯ができます。
家族構成別、エコキュートの容量の目安

それでは、世帯人数ごとの「お湯の使用量の目安」とエコキュートの「最大給湯量」を参考に、家族構成別におすすめのサイズをご紹介します。
1人から2人家族なら300Lのエコキュート
1~2人家族のご家庭には、1日に「約504L」給湯できる300Lタンクのエコキュートがおすすめです。なお、世帯人数ごとの「お湯の使用量の目安」は以下のとおりです。
世帯人数 | 内訳 | 合計 |
---|---|---|
1人世帯 | 風呂:200L | 280L |
シャワー:50L | ||
その他:30L | ||
2人世帯 | 風呂:200L | 360L |
シャワー:100L | ||
その他:60L |
3人から4人家族なら370Lのエコキュート
3~4人家族のご家庭には、1日に「約621L」給湯できる370Lタンクのエコキュートがおすすめです。なお、世帯人数ごとの「お湯の使用量の目安」は以下のとおりです。
世帯人数 | 内訳 | 合計 |
---|---|---|
3人世帯 | 風呂:200L | 440L |
シャワー:150L | ||
その他:90L | ||
4人世帯 | 風呂:200L | 520L |
シャワー:200L | ||
その他:120L |
5人から6人家族なら460Lのエコキュート
5~6人家族のご家庭には、1日に「約772L」給湯できる460Lタンクのエコキュートがおすすめです。なお、世帯人数ごとの「お湯の使用量の目安」は以下のとおりです。
世帯人数 | 内訳 | 合計 |
---|---|---|
5人世帯 | 風呂:200L | 600L |
シャワー:250L | ||
その他:150L | ||
6人世帯 | 風呂:200L | 680L |
シャワー:300L | ||
その他:180L |
7人以上の家族なら550Lのエコキュート
7人家族以上のご家庭には、1日に「約924L」給湯できる550Lタンクのエコキュートがおすすめです。なお「お湯の使用量の目安」は以下のとおりです。
世帯人数 | 内訳 | 合計 |
---|---|---|
7人世帯 | 風呂:200L | 760L |
シャワー:350L | ||
その他:210L |
寒冷地に住んでいるなら、大きめの容量・サイズを!

先述のとおり、水道の水温が低いほどエコキュートの最大給湯量が減ります。寒冷地にお住まいでしたら、やや大きいサイズのエコキュートを選ぶとよいでしょう。
ちなみに、先述の式に「貯湯温度65度、給水温度-10℃、使用温度42℃」を当てはめて、タンク容量別に最大給湯量を計算すると以下のようになります。
- 300Lタンク:約432L/1日(-72L)
- 370Lタンク:約533L/1日(-88L)
- 460Lタンク:約662L/1日(-110L)
- 550Lタンク:約792L/1日(-132L)
※ ( )内は水温8℃との比較
なお、寒冷地とは「最低気温が-25から-10℃までの地域」とお考えください (-25度以下は、エコキュートが利用できない)。以下の都道府県の一部の地域が、寒冷地に該当します。
また、寒冷地以外にお住まいでも、お子様の帰省等で頻繁に宿泊者が増えるご家庭は、少し大きめサイズにされるとよいでしょう。シャワー回数が多いご家庭も、大きめサイズがおすすめです。
エコキュートのタンク容量を間違えると、どうなる?

エコキュートのタンク容量は、適度なサイズか、やや大きめを選ぶとよいでしょう。大き過ぎたり小さ過ぎたりすると、余計な費用がかかります。
- 小さ過ぎた場合 ⇒ 湯切れを起こし、日中の高い電気代で沸き増しすることになる
- 大き過ぎた場合 ⇒ 必要以上に高いエコキュートを買ったことになる
エコキュートは貯湯タンクが大きいので、設置場所の状況もよくご確認ください。搬入経路や離隔距離が確保できないサイズのエコキュートを買ってしまうと、設置できません。
エコキュートのタンク容量や設置についてご不安がある方は、専門業者にご相談のうえ、購入機種をご選択ください。
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