「エネファームの初期費用は?」
「使い続けた場合のコストは?」
「高そうなイメージだけど元は取れるの?」
エネファームの導入費用や維持費、メンテナンス費用がどの位かかるのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
高額と思われがちなエネファームですが、ご家庭に合った適切な製品を選択し、しっかりと維持管理すれば、光熱費を大きく抑えられ災害時にも活躍する製品です。
本記事では、エネファームにかかる具体的な費用や補助金制度、導入するメリットを詳しく紹介します。
無駄な出費を最小限に抑えてエコファームを導入したい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
エネファームの導入・維持に費用はいくらかかる?
エネファームには、本体や設置にかかるイニシャルコストと動かすためのガス料金やメンテナンス費用といったランニングコストがかかります。エネファームを導入することで、どこにそれだけの費用が必要になるのか詳しく解説していきます。
エネファームのイニシャルコスト
エネファームの設置は「本体価格+設置費用」で概ね150万円〜200万円程度です。本体価格の相場が約100万円〜200万円、設置費用が約30万円〜80万円となっています。
メーカー | 本体価格(目安) |
---|---|
パナソニック | 90万円〜110万円程度 |
京セラ | 100万円〜130万円程度 |
アイシン精機 | 190万円〜240万円程度 |
エネファームは省エネ性能に優れた給湯システムのため国や自治体からの補助金も期待できます。補助金の活用が可能かどうかは国や自治体のホームページでご確認ください。
エネファームのランニングコスト
エネファームの耐用年数は10年〜20年程度です。なお、20年経過すると給湯は可能ですが、発電をすることはできなくなるということは理解しておく必要があります。
ランニングコストには光熱費やメンテナンス費用が含まれます。
光熱費
以下は、一般的な4人家族がエネファームを導入する前後で光熱費を比較した表です。
年間ガス代 | 年間電気代 | 年間光熱費 | |
---|---|---|---|
導入前 | 145,695円 | 145,215円 | 290,910円 |
導入後 | 152,130円 | 74,570円 | 226,700円 |
差額 | +6,435円 | △70,645円 | △64,210円 |
上記の表からガス代は、やや増加するものの電気代は大幅に節約できることがわかります。
ただし、上記はあくまで試算表で、各家庭の使用状況によって数字は大幅に変わるでしょう。
家族が多い、床暖房を長時間使用する場合、発電量も多くなり節約につながります。一方で、家族が少ない・使用するお湯の量も少ない状況では発電量も少なく、あまり得はないでしょう。
メンテナンス費
メンテナンス費用は、会社によって無償の修理期間が異なるため、どの会社からエネファームを購入したかで大きく変わります。
例えば、東京ガスや大阪ガスからエネファームを購入した場合、10年間は無償で定期点検し、故障しても期間内なら無料で修理対応が可能です。
しかし、会社によっては事前に10年分のメンテナンス費用を請求された話もあります。そのため、契約前にメンテナンス費用や期間についてしっかりと確認しておきましょう。
そして、多くの会社では11年目から定期点検のメンテナンス費用は有償となります。定期点検は1回につき10万円程度です。また、定期点検とは別に設置後10〜12年経過後、燃料電池ユニットに点検時期を知らせる警告文が出ます。警告文が出てから1ヶ月以内に燃料電池ユニットの総点検を受けなければなりません。
保証期間を終えた11年目以降のメンテナンス費用は、しっかりと理解しておく必要があります。そのため、大まかに「何年後にいくらかかるのか」点検や故障時の費用について設置業者から説明を受けておきましょう。
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エネファームの費用に関する評判・口コミを紹介
実際にエネファームを導入した方の費用面についてのいい評判と悪い評判について、リアルな口コミ内容を以下にまとめました。
いい評判・口コミ
エネファームを利用した方の中では以下のようないい口コミや評判がありました。
- 新築で家を建てるときにハウスメーカーの人に勧められて、導入を決めました。電気代も安くなりましたし、停電時にも携帯電話の充電なども出来て助かりました。
- 発電量が確認できるので節電意識が高まった。
- 補助金を使ってエネファームを購入できたのでお得感がある
停電時でも電気が使える、湯切れの心配がないといった口コミが多くありました。特に災害時などはタンクにお湯があればお湯も使用でき、発電しているため電気も使用できるという部分が好評なようです。
悪い評判・口コミ
一方で、エネファームを利用して以下のような悪い口コミや評判もありました。
- 設置費用に対して効果が小さい
- エネファームを設置したけど、光熱費が全然安くならない。発電するのにもガスを使うので、電気代が安くなっただけガス代が高くなるので、結果的に光熱費はほとんど変わりません。
- 10年でメンテナンスが必要になるのは聞いていたけれど、そのときの点検費用や部品代など維持するのに費用がかかりすぎる。
エネファームを設置することで光熱費が安くなるとはいえ、導入する費用の方が高くなることもあることに不満を感じる方が多い印象です。また、導入費用だけでなく定期的にメンテナンスも必要なため、維持費も必要になります。
エネファームの費用に関するいい評判から見たメリット
エネファームには以下のメリットがあります。
エネファームのメリットについて詳しく解説します。
電気代が安くなる
エネファームのメリット1つ目は、電気代が安くなることです。
エネファームはお湯を沸かす際に、ガスのエネルギーを使って同時に発電しています。そして、発電した電気は自宅で優先的に使えるため電気代は安くなります。エネファームが発電している間に電気を使用すれば、電気代の基本料金だけでの生活も可能です。
特に電気代は他の光熱費と比べて、料金が上がりやすい傾向にあります。燃料費の高騰で電気代が上がれば、元の電気代が安いエネファームのメリットはさらに大きくなるでしょう。
節約の意識が高まる
エネファームのメリット2つ目は、節約の意識が高まることです。
エネファームはモニターで発電量を確認できます。さらに、今現在は発電した電気を使用中か、電力会社から買った電気を使用中かもわかります。そのため、なるべく発電した電気を使用し、電力会社から購入しないといった節約意識も高まります。
もちろん、電力会社の電気はまったく使用しないなど無理な生活をする必要はありませんが、どの電気を使用中かの確認だけでも節約に対する意識が変わるでしょう。
補助金を使ってお得に購入できる
エネファームの導入には高額な費用がかかりますが、国や自治体からの補助金を活用することで、初期費用を大幅に抑えられます。
ただし、補助金の適用条件はお住まいの地域や時期によって異なるため、事前に確認することが重要です。
例えば、2024年に国が行っている「給湯省エネ2024事業」では、エネファーム導入で18〜20万円の補助金を受け取れます。
自治体によっては、国の補助額を上回る金額を補助してもらえるため、購入前に使える制度がないか必ずチェックしておきましょう。
補助金制度については「【2024年版】給湯器の補助金事業|補助額や対象機器、対象住宅を紹介」の記事で、さらにくわしく紹介します。
エネファームの費用に関する悪い評判から見たデメリット
エネファームには以下のデメリットがあります。
エネファームのデメリットについて詳しく解説していきます。
本体価格が高めで大きな導入コストがかかる
エネファームのデメリット1つ目は、導入コストが高いことです。
エネファームの導入費用の目安は「本体+設置費用」で120〜200万円ほどかかります。導入コストが高いと言われるエコキュートと比較しても2倍以上です。
導入設備 | 導入コスト |
---|---|
エコジョーズ | 約18万円〜40万円 |
エコキュート | 約30万円〜80万円 |
エネファーム | 約120万円〜200万円 |
ガス給湯器や省エネ性能の高いエコジョーズが20〜40万円程で購入できることを考えれば、導入コストの回収ができるかしっかりと考えなければなりません。
寿命が短めでメンテナンス・撤去費用がかかる
エネファームのデメリット2つ目は、メンテナンス費用や撤去費用がかかることです。
エネファームは導入コストの高さもさることながら、定期的にメンテナンスを受けなければ使い続けられません。10年目までは無償でメンテナンスを受けられることがほとんどですが、以降は有償でのメンテナンスが必要です。定期点検にかかる費用は1回あたり約10万円で、部品交換が必要な場合は別途費用がかかります。
また、定期点検とは別に設置後10〜12年経過後、燃料電池ユニットに警告文が出ます。警告文が出てから1ヶ月以内に燃料電池ユニットの総点検を受けなければなりません。
メンテナンス費用も別途かかってくるため、導入コストとは別に計算しておく必要があります。
ガス代が高くなりすぎると得をしない
エネファームのデメリット3つ目は、ガス代が高くなりすぎると得をしないことです。
エネファームのメリットは電気代が安くなる点ですが、発電にはエネファームを動かしておくことが必要です。そして、発電にはガス代がかかります。エネファームはあくまでも省エネ機器であり、発電に使ったガス以上のエネルギーは生み出せません。
例えば、使えるエネルギー量に限りのない太陽光は、天気が良ければ無料で発電できます。電気を0から生み出せるため光熱費全体の削減につながります。
しかし、エネファームはお湯を沸かすガスのエネルギーを無駄にしないように発電する仕組みのため、エネルギーの総量は変わりません。電気代が安くなった分ガス代にスライドすることは理解しておく必要があります。
細かな部分は契約している電気とガスの料金体系によって違いがあります。総じて導入前よりも光熱費は安くなりやすいですが、これまでのご家庭の使用状況を考慮し導入をよく検討しましょう。
エネファームを選ぶ際に費用以外で注目したいポイント
エネファームを選ぶ際は、費用面だけでなく設置条件にも十分注意する必要があります。適切な条件を満たさないと、導入後のトラブルや後悔にもつながりかねません。
下記3つのポイントを事前に確認しておきましょう。
- 指定のガスが供給されるエリア内にあるか
- 設置に必要なスペースが確保されているか
- 多少の稼働音・振動が気にならない場所であるか
まず、エネファームは都市ガスやLPガスから電気を作る仕組みのため、ガス供給エリアである必要があります。そのため、離島や山間部などガス供給が無い地域では、設置が行えません。
また、エネファームを屋外に設置するには十分なスペースの確保も重要です。コンパクトサイズの製品でも1390mm×800mm程(約1.1平方メートル)必要なため、集合住宅や屋外のスペースが狭い場合、設置は難しいでしょう。
さらに、エネファームは稼働中に低周波音や振動が発生します。冷蔵庫のモーター音などの「ブーン」という低い音ですが、頭痛や吐き気を訴える人も一定数います。設置場所によって音の聞こえ具合は変わるため、慎重に選ぶのがおすすめです。
上記の設置条件をすべてクリアすれば、安心して長く快適な環境でエネファームを使用できるでしょう。
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エネファームのガス代が高すぎる?考え得る状況を紹介
エネファームは効率的な家庭用燃料電池ではありますが、特定の条件下ではガス代や電気代など光熱費が高くなるケースがあります。
故障以外に考えられる主な要因は、冬の寒い時期にガス使用量が増えることや、貯水タンクが満杯で発電が停止するためです。
冬の寒い時期などガスの使用量が増えると光熱費は大きく上がる
冬の寒い時期には、エネファームのガス使用量が自然と増えるため、光熱費が大幅に上昇します。
理由は外気温が低くなると、お湯を沸かすのに必要なエネルギーが増加し、エネファームの稼働時間が長くなるためです。
さらに、冬場はお風呂の頻度が高まったり、足し湯する機会も増え、貯湯タンク内のお湯が不足しがちです。結果、ガスの消費量が増えガス代が上がる要因となります。
また、貯湯タンクの保温にもエネルギーが必要です。寒い時期は追い焚きなどでエネルギー消費が増え、冬場のガス代は他の季節に比べて高い傾向があります。
貯水タンクがいっぱいだと電気が使われてしまう
エネファームは、お湯を沸かしながら発電する仕組みのため、貯湯タンクが満杯になると発電が停止し、通常電力の使用が必要です。
夏場や家族の人数が少ないなどでお湯をあまり使わない場面では、貯湯タンクが満杯になりやすく、発電しない時間が長くなった結果、電気代が上がります。
発電を継続するために意図的にお湯を排出する方法もありますが、電気代が抑えられても水道代が増える原因になりかねません。
そのため、エネファームを効率よく使用するには、ご家庭の使用状況に合わせた発電と給湯をバランスよく管理するのが大切です。
エネファームの費用感が気になる場合はミズテックへ相談ください
エネファーム導入の費用が気になる方は、他の給湯器も視野に入れて検討するのをおすすめします。
エネファームは、一般的な給湯器より初期費用が高い傾向があるため、ご家庭の人数や予算、光熱費の使用量に合った選択が必要です。
ミズテックでは、お客様のご家庭やライフスタイルに合った給湯システムのご提案に加え、補助金を利用した導入コスト削減についてのご相談も承ります。
費用対効果を最大限引き出した購入をサポートいたしますので、費用についてお悩みの方は、ぜひお気軽にお問合せください。
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太陽光とのダブル発電で光熱費がお得に|タイプSは売電も可能
エネファームは太陽光発電とのダブル発電にすれば、さらに光熱費がお得になります。昼間は太陽光発電で作り出した電気を、夜はエネファームで作り出した電気を使用することで「電気の自給自足」が可能です。
ガスは使用しなければなりませんが、電気料金を基本使用料ほどに抑えれば光熱費はかなりお得になります。
また、従来のエネファームでは不可能だった余剰電力の売電も「エネファームtypeS」の製品であれば対応可能です。太陽光発電でもエネファームでも余剰電力を売電すれば、さらに光熱費を抑えられます。
ただし、エネファームと太陽光のダブル発電には以下の注意点もあります。
- 太陽光発電を設置済みの家庭でエネファームを後から設置する場合に、売電価格が下がる
- 設置にかかるコストが非常に高い
新たに太陽光発電とエネファームを同時に設置する場合は問題ありませんが、先に太陽光発電を設置中の家庭で、後からエネファームを設置する場合は注意が必要です。
今も再生可能エネルギーで発電した電気を一定期間、固定価格で買い取る「FIT権利」が残っている場合は、後からエネファームを設置することで売電単価が下がってしまいます。同時設置や卒FIT済みの方は問題ないですが、FIT権利が残っている方は気をつけましょう。
また、太陽光発電もエネファームも100万円を超える設置費用がかかります。両方設置した場合は電気料金がほとんどかからなくなりますが、10年間でどの程度コストを回収できるかはしっかりと計算しておきましょう。
エネファームの導入は費用をよく理解して後悔しないように検討しよう
本記事ではエネファームの費用について紹介しました。
エネファーム導入には、初期費用とランニングコストの両方を考えることが必要です。初期費用は本体価格と設置費用を合わせて約150万〜200万円かかりますが、導入時に利用可能な国や自治体の補助金制度も活用できます。
エネファームのメリットとして、電気代の節約や災害時の電力供給が挙げられますが、一方で、導入費用やメンテナンスコストが高くなるデメリットもあります。
設置後のランニングコストを抑えるには、エネファームの特性を十分理解し、ご家庭の人数やライフスタイルに合った製品選びが大切です。長期的な費用対効果を見極めて導入を検討することで後悔するリスクを大きく抑えられるでしょう。
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