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エコキュートの温度設定|給湯温度と沸き上げ温度の違い・目安・電気代

エコキュートのリモコンには、温度に関する設定が2種類あります。蛇口やシャワーから出る湯の温度を決める「給湯温度」と、ヒートポンプユニットがタンクに湯を作るときの「沸き上げ」の設定です。この記事では、2つの違い、給湯温度の合わせ方、電気代との関係、パナソニック・三菱電機・ダイキン・日立・コロナの設定名称を説明します。各社の公式サイトと取扱説明書を2026年10月6日に確認した内容に基づいており、設定できる範囲は機種と製造年によって異なります。

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給湯温度と沸き上げ温度の違い

給湯温度は、リモコンで設定する、機器から給湯配管へ送る湯の温度です。混合水栓の設定や配管の状態によって、蛇口やシャワーから出る湯の温度は設定値と異なることがあります。パナソニックのFAQによると、給湯温度は優先表示のあるリモコンで調節でき、設定した温度は台所リモコンと浴室リモコンの両方に反映されます。

沸き上げ温度は、ヒートポンプユニットが湯を沸かすときの温度です。日立のBHP-F37DUの取扱説明書は、沸き上げ温度を「ヒートポンプユニットで沸き上げるお湯の温度」と説明し、配管の長さ・保温状態・外気温度によって、タンクにたまる湯の温度は沸き上げ温度より低くなると記載しています。

エコキュートから出る湯は、沸かした湯と水道水を混ぜ合わせて設定温度にしたものです(コロナのワンポイントガイド)。日立のFAQは、タンクには常温の水から最高90℃の湯までがあり、その湯と水道水を混合して使うと説明しています。このため、リモコンの給湯温度と、タンクの湯の温度は別の値です。

項目 給湯温度 沸き上げ(沸き上げ温度)
何の温度か 蛇口・シャワーへ出る湯の温度 ヒートポンプユニットがタンク用の湯を沸かすときの温度
設定する場所 リモコン(優先表示のある台所または浴室リモコン) リモコンの沸き上げ・湯量の設定(名称はメーカーごとに異なる)
設定の方法 温度を選ぶ パナソニック・三菱電機・コロナ・日立の資料には、「おまかせ」系のモードを選ぶ設定があり、学習期間と自動で調整する内容は、メーカーと機種で異なる(三菱電機の資料の「おまかせ」は過去2週間の使用湯量を学習し、日立のFAQは過去6日間の使用実績からおすすめ設定を表示する)
変わるもの 出湯の温度と、出湯に使うタンクの湯の量 タンクに貯まる湯の量と温度、昼間に沸き増しをする頻度

給湯温度の設定範囲と合わせ方

リモコンで選べる給湯温度は、メーカーと機種で異なります。公式資料に記載された例は次のとおりです。

メーカー・資料 設定できる給湯温度 備考
パナソニック(FAQ・台所リモコンの案内) 水、32、35、38〜47、50、55、60℃ ボタンを押し続けると45℃で一度止まる
三菱電機(取扱説明書 t965z241h04) 水、35〜48℃(1℃刻み)、50℃、60℃ 工場出荷時は50℃
日立(BHP-F37DUの取扱説明書) Lo(水)、35〜48℃(1℃刻み)、60℃、Hi(約80℃) 60℃とHiで各リモコンに「高温注意」を表示
ダイキン・コロナ 設定範囲は、お使いの機種の取扱説明書に記載されています 機種ごとに異なる

サーモスタット付き混合水栓を使う場合

サーモスタット付き混合水栓は、リモコンの給湯温度の湯と水を混ぜて、水栓側で設定した温度にします。このため、水栓で設定したい温度より、リモコンの給湯温度を高くする必要があります。各社の案内は次のとおりです。

  • 日立: リモコンの給湯温度を、混合水栓の設定温度より約10℃高くする。
  • パナソニック: 混合水栓側の設定温度まで上がらないときは、リモコンの給湯温度を約10℃高めに設定する。
  • 三菱電機: 給湯温度を、使用する湯の温度より10℃以上高くする。シャワーが弱い場合は、給湯温度を60℃にして水と混ぜて使う。
  • コロナ: リモコンの温度を、サーモスタット付き混合水栓で設定する温度より5〜10℃高めに設定する。

計算例として、水栓を40℃に設定して使う場合、リモコンの給湯温度は50℃前後から調整することになります。三菱電機の取扱説明書(t965z241h04)の対象機種では、工場出荷時の給湯温度が50℃です。

湯がぬるいと感じるとき

日立のFAQは、混合水栓から出る湯の温度が低い原因として、配管の放熱と、タンク内の湯の不足を挙げています。配管の放熱が原因の場合は、リモコンの給湯温度を高くします。タンクの湯が少ない場合は、リモコンの給湯温度の湯になりません。この場合は「タンク沸き増し」ボタンで沸き上げます。パナソニックのFAQは、60℃設定の湯を使いたいときに「沸き増し」スイッチを押すと、約1時間で高温の湯が約50Lタンクに貯まると記載しています。

高温設定のときの注意

三菱電機の取扱説明書によると、給湯温度を50℃以上に設定するとリモコンに「高温注意」が表示され、60℃に設定すると各リモコンから警告音が鳴り、音声ガイダンスが流れます。日立の取扱説明書は、60℃とHi設定ではやけどのおそれがあると記載しています。入浴やシャワーの前には、指先などで湯温を確認してください(三菱電機の取扱説明書)。

沸き上げ(タンクの湯)の設定と温度の目安

沸き上げの設定は、タンクに貯める湯の量と温度を決める設定です。日立のBHP-F37DUの取扱説明書には、沸き上げ温度と湯量を組み合わせた設定が次のように記載されています。

設定表示 沸き上げ温度 取扱説明書の説明
たっぷり 約90℃ もっとも多く湯を沸かす設定です。来客時や冬場など湯をたくさん使うときに選びます。タンク内の湯を約75L使用すると、電力契約のBゾーン時間帯にも沸き上げてタンクを満タンにします。
自動・高 約75〜90℃ 通常使用するモードです。過去1週間の使用量に応じた温度と湯量で沸き上げます。
自動 約65〜75℃ 夏期など使用量が少ないときに選びます。深夜時間帯のみ沸き上げます。

三菱電機の公式ページ「省エネ制御」では、初期設定の「おまかせ」は過去2週間の使用湯量を学習し、わき上げ温度が約65〜85℃です。「多め」は「おまかせ」より多く湯を沸かし、わき上げ温度が約65〜90℃です。パナソニックの「定量沸き上げ」設定を「入」にすると、タンク内の湯の温度を75℃から85℃の間で全量沸かします。パナソニックはこの設定を、来客などで湯が不足すると事前に分かっているときに使い、通常は「切」にするよう案内しています。

パナソニックの「おまかせ節約」、三菱電機の「おまかせ」、コロナの「おまかせ省エネ」は、使用量を学習して沸き上げを自動で調整するモードで、各社の資料では初期設定(お買い上げ時の設定)です。日立の現行FAQは、おすすめ設定が昨日までの6日間の使用実績を基にしており、急に使用量が増えると湯が足りなくなり、急に減ると湯が余ることがあると説明しています。この場合は異常ではなく、足りなくなったら「タンク沸き増し」ボタンを押します。

季節・用途別の合わせ方

本記事で参照した公式資料には、夏は何℃、冬は何℃という給湯温度の数値の指定がありません。そのため、各社の記載から読み取れる考え方を整理します。

季節によって給水の水温が変わるため、同じ給湯温度でも、混ぜる水の割合は変わります。メーカーがJIS C 9220の試験で使う水温は、夏期が24℃(パナソニック)、中間期が17℃(パナソニック)、冬期が9℃(三菱電機)です。コロナのワンポイントガイドは、水温が低いと、タンク内から使用する湯の割合が増えると説明しています。

場面 設定の考え方 根拠
冬にぬるく感じる 取扱説明書に従って給湯温度を上げます。サーモスタット付き混合水栓を使う場合、三菱電機の対象機種では、給湯温度を使用する湯の温度より10℃以上高く設定します。 三菱電機の取扱説明書
サーモスタット付き混合水栓でシャワーを使う 水栓の設定温度より、リモコンの給湯温度を約10℃(コロナは5〜10℃)高くします。 日立・パナソニック・三菱電機・コロナ
食器洗い・洗顔 給湯温度を低めにします。 ダイキンの節電術のページ
夏など湯の使用量が少ない時期 沸き上げの設定を、使用量の少ない設定にできます。日立BHP-F37DUでは「自動」(約65〜75℃)です。 日立の取扱説明書
来客などで湯を多く使う日 沸き上げの設定を多め・定量沸き上げにするか、沸き増しをします。 三菱電機・パナソニック・日立

電気代との関係

給湯温度と沸き上げの設定は、電気代に影響します。公式資料の記載は次のとおりです。

  • 給湯温度: ダイキンは、食器洗いや洗顔のときに給湯温度を2℃低く設定すると、1カ月あたり約50〜150円の節電になると記載しています。このページには、試算の条件が書かれていません。
  • 昼間の沸き増し: 三菱電機の公式ページは、満タンわき増しが昼間電力で沸き上げるため、電気料金が割高になると記載しています。日立の取扱説明書は、「たっぷり」と「自動・高」がBゾーン時間帯に沸き上げることがあり、電気料金が割高になる場合があると記載しています。
  • 沸き上げ温度を低く抑えるモード: コロナのFAQは、「おまかせ省エネ」「湯控えめ」「深夜のみ控えめ」が沸き上げ温度を低く抑えて経済的だが、使用量が多いと貯湯量表示が早く減ると記載しています。
  • 休止設定: パナソニックとダイキンは、旅行などで長期間不在のときに「沸き上げ休止」を設定すると、無駄な沸き上げを止められると案内しています。

パナソニックは、HE-JPU37NQSを初期設定の運転モード「おまかせ節約」で運転し、東京電力エナジーパートナーの料金プラン「スマートライフL」を適用した条件で、電気代を月平均約3,000円(税込、HE-JPU37NQS、燃料調整額を除く、基本料金を含まない、2026年3月パナソニック調べ)と試算しています。この金額は、湯の使用量とリモコンの沸き上げモード設定によって変わると、同社は注記しています。

電気代が高いと感じる場合の原因の整理は、ミズテックのエコキュートの電気代が高い原因の記事に、不在時の設定は長期不在時のエコキュートの記事にあります。

メーカー別の設定名称

同じ設定でも、メーカーによって呼び方が異なります。各社の公式資料での名称は次のとおりです。

メーカー 給湯温度の設定 沸き上げ側の設定名称 沸き増しなどの操作名称
パナソニック 給湯温度 おまかせ節約(出荷時設定)、定量沸き上げ 沸き増し、沸き上げ休止
三菱電機 給湯温度 わき上げモード(おまかせ・多め) わき増し(満タン)、わき上げ休止
ダイキン 給湯温度設定 タンク湯量設定(おまかせモード) 沸き上げ休止、昼間休止
日立 給湯温度 沸き上げ温度/湯量の設定、現行機種のFAQでは「おまかせ節約」「おまかせ多め」「おまかせ小世帯」 タンク沸き増し、湯切れ防止
コロナ 給湯温度 運転モード/沸上げモード(おまかせ省エネ、湯控えめ、深夜のみ控えめ、使いきり) タンク湯増し、今日の湯増し休止、休止設定

機種によっては、表示や選択肢が上の表と異なります。設定の変更手順は、お使いの機種の取扱説明書に記載されています。取扱説明書が手元にない場合は、本体の型番を確認して各メーカーのサイトで検索できます。

よくある質問

エコキュートの給湯温度と沸き上げ温度は何が違いますか?

給湯温度は、リモコンで設定する、機器から給湯配管へ送る湯の温度です。沸き上げ温度は、ヒートポンプユニットが湯を沸かすときの温度で、日立のBHP-F37DUの取扱説明書では、「たっぷり」が約90℃、「自動・高」が約75〜90℃、「自動」が約65〜75℃です。「自動・高」は、過去1週間の使用量に応じて温度と湯量が変わります。エコキュートは、タンクの湯と水道水を混ぜて給湯温度にします。

サーモスタット付き混合水栓で40℃の湯を使うとき、給湯温度は何℃にしますか?

日立とパナソニックは約10℃高め、三菱電機は10℃以上高め、コロナは5〜10℃高めを案内しています。計算例として、水栓を40℃に設定する場合は、リモコンを50℃前後にして、ぬるいときは上げて調整します。

給湯温度を下げると電気代は下がりますか?

ダイキンは、食器洗いや洗顔のときに給湯温度を2℃低く設定すると、1カ月あたり約50〜150円の節電になると記載しています。このページには試算条件の記載がありません。実際の金額は、湯の使用量と電気料金のプランによって変わります。

夏と冬で、給湯温度は何℃にしますか?

本記事で参照した公式資料には、季節ごとの給湯温度の数値指定がありません。冬にぬるく感じる場合は給湯温度を上げます(三菱電機の取扱説明書)。夏など使用量が少ない時期は、日立のBHP-F37DUでは沸き上げの設定を「自動」(約65〜75℃)にできます。

リモコンの設定どおりの温度の湯が出ません。どうすればよいですか?

日立のFAQは、配管の放熱が原因の場合は給湯温度を高くし、タンクの湯が少ない場合は「タンク沸き増し」ボタンを押すと案内しています。パナソニックのFAQは、60℃設定の湯を使いたいときに沸き増しをすると、約1時間で高温の湯が約50Lタンクに貯まると記載しています。

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