「オール電化にしてみたいけれど、本当にお得なのかな?」
そうお悩みではありませんか?
最近エコの観点からもオール電化が推奨されつつあります。ガス代・電気代にも大きくかかわることから、せっかくならお得な方法を知った上で選択したいですよね。
そこで今回は、オール電化とガス併用のどちらがお得なのかをシュミレーションして徹底比較していきます。
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メーカー共通の対処手順や基礎知識は「エコキュートとは?給湯器との違い、仕組み、メリット・デメリットを解説」で解説しています。
オール電化とガス併用では「オール電化」の方がお得!年間18,000円も節約可能!

1人暮らしではオール電化にすることで光熱費が高くなってしまいますが、2人暮らしでは毎月1,000円以上、3人暮らしでは毎月1,500円近くも光熱費が安いという結果になりました。
オール電化と電気・ガス併用のどちらがお得かを調べるために、まずは1kWhあたりのエネルギーコストを比較していきます。1kWhあたりのエネルギーコストとは、1kW(1,000W)の電力を1時間使ったときに使用した電気の量です。例えば、1,200Wの強さの掃除機で1時間掃除した場合の消費電力は以下の通りです。
- 1,200W×1時間=1,200Wh=1.2kWh
この1kWhあたりのエネルギーコストを、東京に住んでいると仮定して電気とガスで比較すると以下の通りです。なお、電気料金の計算はオール電化住宅向けプランの「スマートライフS」の料金単価を採用しております。
| 種別 | 1kWhあたりのエネルギーコスト | |
| 電気(東京電力EP「スマートライフS」) | 昼間(6:00〜翌1:00) | 25円80銭 |
| 夜間(1:00〜6:00) | 17円78銭 | |
| ガス(東京地区) |
LPガス | 24円38銭 |
| 都市ガス | 14円07銭 | |
(参照:東京電力パートナーズ「スマートライフ」)(参照:日本LPガス協会「一般小売価格」)(参照:東京ガス「ガス料金表」)
これらのエネルギーコストは居住する地域のガス会社や電力会社、また加入しているプランによって違いはあります。
ただ上記の例で見ると都市ガスが最もエネルギーコストが低く、その次に電気の夜間、LPガス、電気の昼間という順です。
この結果を見ると電気のエネルギーコストは悪くオール電化にする意味がないようにも見えますが、電気料金とガス料金にはエネルギーコストの他にそれぞれ基本料金というものがかかります。
電気とガスを併用した場合にはそれぞれの基本料金がかかりますが、オール電化にすることでガス代の基本料金がかかりません。
それぞれの基本料金は一般家庭での1世帯あたりのLPガス平均使用料10.3㎥、都市ガス平均使用料30.0㎥、電気ガス併用時のプランとして「従量電灯B」、そしてオール電化向けプラン「スマートライフS」の60Aの時の基本料金が以下の通りです。
| 種別 | ひと月あたりの基本料金 |
| LPガス | 1,878円 |
| 都市ガス | 1,056円 |
| 電気(スマートライフS) | 1,716円 |
| 電気(従量電灯B) | 858円 |
(参照:東京電力パートナーズ「スマートライフ」)(参照:石油情報センター「最新価格情報」)(参照:東京ガス「ガス料金表」)
上記の表をもとにオール電化と電気・ガス併用の基本料金は以下の通りです。
- ガス・電気(東京電力EP「従量電灯B」)
- 「LPガス」1,878円+「電気」858円=2,736円
- 「都市ガス」1,056円+「電気」858円=1,914円
- オール電化(東京電力EP「スマートライフS」60A)
- 電気のみ=1,716円
このように、都市ガスとは202円、LPガスとは1,020円の差が基本料金だけで出てきます。
都市ガスとオール電化ではそこまで大きな差にはなっておりませんが、これにプラスして毎日のお風呂や料理など生活していくうえでガスや電気を使用しているとどのような差が生まれるのか、オール電化と電気・ガス併用で1ヶ月にかかる光熱費データを次の2つの表で見ていきましょう。
| 世帯 |
1人暮らし | 11,222円 |
| 2人暮らし | 14,049円 | |
| 3人暮らし | 15,588円 | |
| 4人暮らし以上 | 17,416円 | |
| 居住形態 | 一戸建て | 16,101円 |
| 集合住宅 | 12,671円 |
(参照:関西電力「オール電化の電気平均額と節約方法」)
| 用途分類 | 1人暮らし | 2人暮らし | 3人暮らし | 4人暮らし |
| 電気代 | 5,791円 | 9,515円 | 10,932円 | 11,788円 |
| ガス代 | 3,021円 | 4,354円 | 4,960円 | 5,202円 |
| 他の光熱費 | 702円 | 1,334円 | 17,823円 | 833円 |
| 合計 | 9,514円 | 15,203円 | 17,087円 | 17,823円 |
(参照:総務省 統計局 「世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯当たり1ヶ月収入と支出」)
そして、上記2つの表をもとに差額を計算すると以下のようになります。
| 用途分類 | 気・ガス併用の光熱費 | オール電化の光熱費 | 差額 |
| 1人暮らし | 9,514円 | 11,222円 | +1,708円 |
| 2人暮らし | 15,203円 | 14,049円 | −1,154円 |
| 3人暮らし | 17,087円 | 15,588円 | −1,499円 |
つまり、1人暮らしではオール電化にすることで光熱費が高くなってしまいますが、2人暮らしでは毎月1,000円以上、3人暮らしでは毎月1,500円近くも光熱費が安いという結果になりました。
これは1年間に換算すると18,000円近い差額となり、これが毎年となると大きな差になってきます。
当然、家族のライフスタイルや電力会社でどのようなプランを組むかによって結果は変わってきますが、世帯人数が多くなるほどオール電化の方が光熱費が安くなる傾向にあります。
オール電化にするメリット3選
オール電化にはメリットもあればデメリットもあります。それぞれをしっかりと理解し、ご自身にあった選択をする必要があります。
オール電化にするメリットは以下の通りです。
- 光熱費が安くなる
- 災害時の復旧が早い
- 安全性が高い
それぞれのオール電化のメリットについて詳しく解説していきます。
光熱費が安くなる

オール電化のメリット1つ目は、光熱費が安くなるということです。
オール電化は電気・ガス併用と比較して2人暮らしの平均で毎月1,000円以上、3人暮らしの平均で毎月1,500円近くも光熱費が安くなります。
また、ガス代が必要なくなるため、光熱費が安くなるというだけでなく光熱費の管理もしやすくなります。ただし、前述したように1人暮らしの場合には逆に光熱費が高くなってしまう可能性があるので注意が必要です。
災害時の復旧が早い

オール電化のメリット2つ目は、災害時の復旧が早いということです。
地震などの災害が起きてもしも電気・ガス・水道が全て止まってしまった場合に、最も早く復旧するのが電気と言われています。
例えば、厚生労働省が発表した報告書「東日本大震災水道施設被害状況報告書(平成23年度災害査定資料整理版)」によると、東日本大震災のときには停電850万世帯、ガス不供給46万世帯、断水230万世帯のうち以下のように復旧しました。
電気は大地震があって停電になった当日にすでに10%以上が復旧し、1週間後にはほとんどの世帯の停電が解消されています。
しかし、ガスが完全に復旧したのは5週間後と電気と比較すると非常に遅れています。これは電力供給に必要な電信柱や電線は多くの場合が地上に出ているため不具合の箇所が把握しやすく、また復旧のための作業に取り掛かりやすいためです。
たいしてガス管は地中に埋まっており、またガスは目視で漏れなどの確認ができないためにどうしても時間がかかってしまいます。
よって、オール電化では災害から遅くとも1週間程度でお湯が使えるようになるのに対して、電気・ガス併用では1ヶ月程度要する場合があるということです。
また、オール電化ではエコキュートや電気温水器を使用しますが、タンク内に貯められた水は断水時にも使用できるため災害にも強いという側面があります。
安全性が高い

オール電化のメリット3つ目は、安全性が高いということです。
オール電化では調理の際にガスコンロを使用せずIHクッキングヒーターを使用します。IHクッキングヒーターは火を使用しないので火事が起こる可能性を大幅に減らすことが可能です。
令和2年の東京で起きた住宅火災の発生原因は1位がガステーブル等による火災、IHクッキングヒーターはランク外となっていることからも、ガスに比べてオール電化の安全性の高さがわかります。
(参照:東京消防庁「令和2年中の火災の状況」)
オール電化にするデメリット3選
次に、オール電化にするデメリットは以下の通りです。
- 初期費用が高い
- 停電時に苦労する
- 電気代が高くなる時間帯・季節がある
それぞれのオール電化のデメリットについて詳しく解説していきます。
初期費用が高い

オール電化のデメリット1つ目は、初期費用が高いことです。
オール電化にするために台所、給湯、お風呂の設備を入れ替える必要がありますが、例えばエコキュートとIHクッキングヒーターを導入する場合には主に以下の費用がかかります。
- エコキュート本体
- IHクッキングヒーター本体
- 取り付け工事費・電気工事費
- 既存の給湯器の撤去・処分費用
これらの費用を合計すると55万円〜100万円程度が必要であり、この費用はエコキュートやIHの性能差による本体価格、依頼する業者によって工事費に幅があります。
ガス給湯器の導入費用が工事費込みで20万円程度でできることを考えると、オール電化の初期費用は高いと言えるでしょう。
また、エコキュートの寿命は10年程度と言われていますが、メーカー保証は2〜3年程度です。
それ以降は修理が有料になってしまいますが、エコキュートの設置を依頼する業者によっては無料で商品保証を8年や10年付けている場合もあります。修理費用は1回あたり数万円〜数十万円かかる場合もあるので、将来的に修理する時のことも考えて依頼する業者を決めた方がいいでしょう。
停電時に苦労する

オール電化のデメリット2つ目は、停電時に苦労するということです。
災害時はもちろんのこと、災害時以外でも停電する可能性はあります。ガスや水道はなにもないのに電気だけが止まってしまうということも往々にしてあります。そのような時に、オール電化では電気を使えないのはもちろんのこと、お湯を沸かすことも料理をすることもできません。
とは言え、日本は世界的に見ても非常に電力供給が優秀な国であり、1年間の1件あたりの停電回数はニューヨークよりも少なく0.5回をも下回って0.23回というのが現状です。
つまり、4年〜5年に1回停電するかどうかという程度のものであるため、そこまで過度に心配する必要もないと言えます。また、仮に停電した場合でも、前述したように電気は非常に早い復旧が見込まれるという点からも安心です。
(参照:東京電力ホールディングス「停電回数の国際比較」)
電気代が高くなる時間帯・季節がある

オール電化のデメリット3つ目は、電気代が高くなる時間帯・季節があるということです。
オール電化向けの料金プランは多くの電力会社で夜間の電気単価が安くなる一方で、日中の電気単価は高い傾向にあります。
つまり、専業主婦で昼間も家にいる、在宅勤務が多く週の半分は出勤せずに家で仕事をしているなどのような人が家族にいる場合には電気料金が高くなってしまうことが考えられます。家族のライフスタイルを考慮した上で考える必要があるでしょう。
ガス併用のメリット3選
オール電化にメリット・デメリットがあるように、電気・ガス併用にもメリット・デメリットがあります。オール電化のメリット・デメリットと比較して検討するようにしましょう。
電気・ガス併用のメリットは以下の通りです。
- 初期費用が安い
- 電気と比較してパワーが強い
- 停電時にも給湯などが可能
それぞれのガス併用のメリットについて詳しく解説していきます。
初期費用が安い

電気・ガス併用のメリット1つ目は、初期費用が安いことです。
オール電化のデメリット「初期費用が高い」でも触れたように、オール電化にするためのエコキュートやIHの本体、設置工事費などが55万円〜100万円程度するのに対して、電気・ガス併用の場合はガス給湯器やガスコンロの本体、設置工事費などを合わせても20万円程度となっています。
初期費用を抑えたい場合にはガス併用の方がいいでしょう。
電気と比較してパワーが強い
電気・ガス併用のメリット2つ目は、電気と比較してパワーが強いことです。
まず初めに、IHはガスコンロに比べて火力が弱いという話もありますが、実はそのようなことはありません。
現在売り出されているIHはガスコンロと比較しても負けないほどのパワーがあります。しかし、それは1つのヒーターを使用した場合の話であって、複数のヒーターを同時使用した場合にはパワーが制限される製品がまだ多いというのが現状です。
対してガスバーナーはコンロごとに最大火力が設定されていることもありますが、複数のコンロを使用したからといって最大火力が制限されるというようなことはありません。よって、電気と比較した場合に複数のコンロを使用してもガスの場合には強い火力を維持できるということです。
停電時にも給湯などが可能

電気・ガス併用のメリット3つ目は、停電時にも給湯などが可能ということです。
オール電化のデメリット「停電時に苦労する」でも述べたように、停電してしまえばオール電化ではお風呂に入ることも料理を作ることもできなくなってしまいますが、ガス併用であれば料理をすることはもちろんお湯を沸かすのもガスなのでお風呂に入ることもできます。
電気は使うことはできませんが、停電が長引いた場合に料理ができる、お湯が出るというのは安心材料です。
ガス併用デメリット2選
電気・ガス併用のデメリットは以下の通りです。
- 火災などの安全性におけるリスクがある
- 料金が高くなる可能性がある
それぞれのガス併用のデメリットについて詳しく解説していきます。
火災などの安全性におけるリスクがある

電気・ガス併用のデメリット1つ目は、火災などの安全性におけるリスクがあるということです。
前述したように、東京消防庁の発表では家庭における火災原因の1位はガスコンロが原因とされており、火を使用するためどうしても火災が起きる可能性を孕んでいます。
もしも火を消し忘れていた場合に、IHでは安全装置が働いて勝手に消えてくれるものが多いですが、ガスコンロではそのような安全装置が付いてない製品が多くあります。
安全装置が付いていたとしても1つのコンロだけ付いているといったものや、全てのコンロについている場合には非常に高額になり初期費用が高くなってしまうといった具合です。
また、IHと比べてガスの方が匂いが出やすいというデメリットもあります。安全性を重視するのであればオール電化の方がいいでしょう。
料金が高くなる可能性がある

電気・ガス併用のデメリット2つ目は、料金が高くなる可能性があるということです。
前述したように、2人世帯以上であればオール電化の方が光熱費は安くなり、4人世帯では年間で平均18,000円近い差があります。
とは言え、都市ガスを使用している場合には電気・ガス併用であってもそれほど光熱費に差はありません。
しかし、LPガスを使用している場合のオール電化との光熱費の差はかなり大きくなります。これは、既出の1kWhあたりのエネルギーコストやひと月あたりの基本料金で都市ガスとLPガスを比較しても明らかです。
LPガスのエリアでは光熱費が高くなってしまうのでオール電化にするメリットも大きくなるでしょう。
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よくあるご質問
オール電化と電気・ガス併用はどちらがお得ですか?
本記事の試算では「オール電化」の方がお得で、年間18,000円の節約になります。ただし1人暮らしではオール電化にすることで光熱費が高くなります。2人暮らしでは毎月1,000円以上、3人暮らしでは毎月1,500円近く光熱費が安いという結果です。
1kWhあたりのエネルギーコストはいくらですか?
本記事では東京に住んでいると仮定して比較しています。電気(東京電力EP「スマートライフS」)は昼間(6:00〜翌1:00)が25円80銭、夜間(1:00〜6:00)が17円78銭です。ガス(東京地区)はLPガスが24円38銭、都市ガスが14円07銭です。
基本料金にはどのくらいの差がありますか?
本記事では「LPガス」1,878円+「電気」858円=2,736円、「都市ガス」1,056円+「電気」858円=1,914円、電気のみ=1,716円と試算しています。基本料金だけで、都市ガスとは202円、LPガスとは1,020円の差が出ます。
オール電化にする初期費用はいくらですか?
本記事の「オール電化にするデメリット3選」の章で解説しています。エコキュート本体、IHクッキングヒーター本体、取り付け工事費・電気工事費、既存の給湯器の撤去・処分費用を合計すると55万円〜100万円程度です。ガス給湯器の導入費用は工事費込みで20万円程度です。
オール電化のデメリットは何ですか?
本記事では、初期費用が高いこと、停電時に苦労すること、電気代が高くなる時間帯・季節があることの3点を挙げています。
電気・ガス併用のメリットは何ですか?
本記事の「ガス併用のメリット3選」の章で、初期費用が安いこと、電気と比較してパワーが強いこと、停電時にも給湯などが可能なことを挙げています。
オール電化 ガス まとめ
オール電化で光熱費がお得になるかどうかは住む地域や家族のライフスタイルによって大きく変わります。
オール電化と電気・ガス併用のメリット・デメリットをしっかりと理解し、オール電化のメリットをしっかりと享受できるのであれば導入を検討してみましょう。





